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『river』(リバー)は、2003年に北海道を中心に公開された劇場映画。鈴井貴之第2回監督作品・大泉洋初主演作品。東京国際映画祭、釜山国際映画祭、ヨーテボリ映画祭出品作品。全国的に名が知られている俳優をほとんど起用せず、北海道の役者を中心にキャスティングし、スタッフも北海道在住(あるいは出身)の人間を多く集めるなど、「MADE IN 北海道」にこだわった作品である。これは「中央(東京)で作ったからと言って必ずいい作品が出来るわけではない」という鈴井の思いから生まれたコンセプトである。 この作品は色味や撮影手法など、通常とは異なる方法で制作されている。これは物語が明るい話ではないので、全体的に暗く仕上げているのである。そのため、「man-hole」や「銀のエンゼル」とは違った仕上がりになっている。 犯罪やホラーシーンなど多く含まれるためPG12指定である。 == ストーリー == 警邏中に通り魔に遭遇したものの、拳銃に弾を入れていなかったがために人質の女性を見殺しにしてしまった実直な警察官、佐々木耕一。佐々木のせいで大切な恋人を失った藤沢聡。交通事故によってオリンピックの夢を断たれたスキージャンプの選手、九重達也。幼い頃、イジメに遭った横井茂。4人それぞれが忌まわしい過去を持つ。ある日、同窓会で会った4人は、謎の男が提案した「記憶を操作できる薬」を北海薬品工業から盗み出す計画に参加する。しかし、横井は次第に恐怖感を感じるようになり脱退。残った3人は薬のデータを盗むことに成功した。数日後、横井から連絡が入り九重は、横井と共に受け渡し場所へ向かった。 だが、着いた場所は既に廃墟と化したかつて彼らが通っていた小学校だった。実は「記憶を操作できる薬」は横井が提案した実在しない薬であり、彼らを誘き寄せるための罠だったのだ。横井は自分をいじめた彼らに復讐するために行った黒幕だった。九重は横井の異変にいち早く気づいたものの、狂気と化した彼を止めることはできず、所持していたダガーナイフで滅多打ちにされ死亡した。横井の居場所を突き止めた藤沢は校舎に突入し、そこで横井と乱闘となりナイフを取り上げたものの、所持していた拳銃で撃たれ重症を負う。銃声を聞いた佐々木はすぐさまに校舎に突入した。だがそこには横井はおらず、荒れ果てた校舎の中で血まみれで倒れ込んでいた藤沢がいた。全てを悟った佐々木は横井が待つ体育館へ向かった。 体育館に着くと横井は一人でバスケットボールをしており、しみじみに語り出すと同時に横井は銃を乱射した。佐々木もすかさず護身用を拳銃を取り出すものの、銃弾を入れていなかったため発砲できなかった。窮地に立たされた佐々木だったが重症を負った藤沢が投げたナイフが横井に命中し、落とした拳銃を藤沢が取り上げ、横井を撃ち殺した。 佐々木は「オレみたいに根性の無い男が警官になる資格などないんだ」と藤沢に言い、「俺は人質を見殺しにしてしまったからな」と静かに言った。すると藤沢は恋人を見殺しにした憎む警官が佐々木だということを解釈する。そして拳銃の銃口を佐々木に向け「お前だったのか」と語った。これにより佐々木自身も見殺しにした女性が藤沢の恋人だと解釈した。そして藤沢同様、佐々木は護身用の拳銃に銃弾を込め、藤沢に向けた。互いに言葉を交わさず、両方同時に放った。校舎横の川のせせらぎが流れると同時に映画は幕を降ろす。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「River (2003年の映画)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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